『魔法騎士レイアース』第一部で、獅堂光・龍咲海・鳳凰寺風の前に最大の敵として立ちはだかる神官ザガート。
物語序盤ではエメロード姫を幽閉し、アルシオーネやアスコットたちを使って魔法騎士の命を狙うため、「セフィーロを支配しようとしている悪者」にしか見えません。
しかし第一部の真相を知ると、「ザガートの正体は何者?」「なぜエメロード姫を幽閉した?」「二人は恋人だったの?」「なぜ魔法騎士を倒そうとした?」「ザガートは本当に悪者だった?」という疑問が、一つの悲しい事情につながっていきます。
結論からいうと、ザガートの正体はエメロード姫を守っていた神官(ソル)であり、本当の目的はセフィーロの支配ではなく、愛するエメロードを「柱」という運命から守ることでした。
だからこそ彼はセフィーロ全体と敵対することになり、エメロードが招喚した魔法騎士を命懸けで止めようとします。
この記事では、ザガートとエメロード姫の関係、本当の目的、魔法騎士を狙った理由、弟ランティスとの関係、そして第一部で迎える最後まで詳しく解説します。
📝 この記事のポイント
- ザガートはもともとエメロード姫を守る神官だった
- エメロードとは敵同士ではなく互いに愛し合っていた
- セフィーロ征服が本当の目的ではない
- 魔法騎士を狙ったのはエメロードの命を守るため
- ザガートにはランティスという実弟がいる
- 第一部最大の敵だが、単純な悪役ではない
⚡️ ネタバレ注意
ここからは『魔法騎士レイアース』第一部の結末、ザガートとエメロード姫の関係、魔法騎士が招喚された本当の理由に関する重大なネタバレを含みます。
魔法騎士レイアースのザガートの正体|本当は何者なのか?
📌 ここでのポイント
- ザガートの正体はエメロード姫を守る神官
- エメロードとは互いに愛し合っていた
- 世界征服ではなくエメロードを守ることが目的
- 魔法騎士を敵視した理由もエメロードにある
ザガートの正体はエメロード姫を守る神官(ソル)
ザガートの正体を理解するうえで、最初に押さえておきたいのが、もともとエメロード姫の敵ではなかったという点です。
ザガートはセフィーロの神官(ソル)であり、本来は柱であるエメロード姫のそばに仕え、彼女を守る立場にいました。
2026年版TVアニメの公式キャラクター紹介でも、「エメロード姫を守る神官(ソル)であった」と紹介されています。
| 項目 | ザガート |
|---|---|
| 立場 | 神官(ソル) |
| 守っていた人物 | エメロード姫 |
| 第一部での立場 | 魔法騎士と敵対 |
| 最も大切な人物 | エメロード姫 |
| 弟 | ランティス |
| 本当の目的 | エメロードを守ること |
つまり、最初からセフィーロを滅ぼすために現れた魔王や、王座を狙う侵略者ではありません。
むしろ本来は、セフィーロを支えるエメロードを近くで守る側の人物でした。
それにもかかわらず、光たちがセフィーロへ招喚された時点では、エメロードを幽閉し、魔法騎士を抹殺しようとする敵になっています。
その理由を理解する鍵が、エメロード姫に課せられた柱という役割です。
セフィーロ最高位の導師であり、光たちへ魔法を授けるクレフについては、クレフの正体・強さ・745歳という年齢を解説した記事で詳しくまとめています。
エメロード姫とは互いに愛し合っていた
ザガート最大の秘密が、エメロード姫との本当の関係です。
物語序盤では、ザガートがエメロードを幽閉したと説明されるため、二人は「悪者」と「捕らわれた姫」の関係に見えます。
しかし実際には、ザガートとエメロードは互いに愛し合っていました。
ザガートは神官としてそばにいるうちに、エメロードをセフィーロの柱としてではなく、一人の女性として愛するようになります。
そしてエメロードもまた、ザガートを愛していました。
普通の世界であれば、それだけなら二人の恋愛で終わる話です。
ところが、エメロードは祈りによってセフィーロ全体を支える「柱」でした。
柱には自分自身の幸福よりもセフィーロ全体の幸福を優先し、世界のためだけに祈り続けることが求められます。
つまり、一人の男性を世界よりも大切に思う気持ちと、柱としての役割は両立できません。
ザガートを愛したエメロードは、セフィーロのために祈り続けなければならない柱としての自分と、一人の女性としてザガートを想う自分の間で苦しむことになります。
その結果、セフィーロを支えていた祈りにも影響が生じ、世界は次第に崩壊へ向かっていきました。
🔖 ザガートとエメロードの悲劇
問題は二人が愛し合ったことそのものではありません。一人の人間として誰かを愛することと、「世界だけのために生きる柱」という役割を両立できないセフィーロの仕組みが、二人を追い詰めていきました。
エメロード側から二人の関係や、なぜ魔法騎士を招喚したのかを詳しく知りたい方は、エメロード姫の正体とザガートとの関係・魔法騎士を呼んだ理由も参考にしてください。
ザガートの目的はセフィーロの支配ではない
ザガートはエメロードを幽閉し、彼に従う者たちを使って魔法騎士を排除しようとします。
そのため物語序盤だけを見ると、エメロードを失脚させて自分がセフィーロを支配しようとしているようにも見えます。
しかし、ザガートの本当の目的は世界征服ではなく、エメロードを守ることです。
セフィーロの人々にとって、エメロードは世界を支える柱です。
祈りがなければセフィーロそのものが崩壊するため、世界の側から見れば、エメロードには柱としての役割を果たし続けてもらう必要があります。
しかしザガートにとって、エメロードは世界を維持するための存在である以前に、愛する一人の女性でした。
ザガートは、世界を存続させるためにエメロード個人の人生と幸福を犠牲にすることを受け入れなかったのです。
その選択によって結果的にセフィーロは危機へ向かいますが、ザガート自身が王になりたかったわけでも、富や権力を求めていたわけでもありません。
ザガートの目的を知ると、第一印象の「セフィーロを乗っ取ろうとしている悪役」とは、まったく違った人物像が見えてきます。
エメロードとザガートを追い詰めた柱制度そのものについては、セフィーロの柱制度とエメロード姫の悲劇で仕組みから詳しく解説しています。
アルシオーネはザガートを慕っていたが恋人ではない
ザガートとの関係で、もう一人押さえておきたい人物がアルシオーネです。
アルシオーネはザガート一派の魔導師として登場し、ザガートの命令を受けて光たちへ襲いかかります。
彼女はザガートを深く慕っていますが、ザガートが愛している相手はエメロードです。
そのため、アルシオーネの想いは報われません。
ザガートがなぜ自分を受け入れてくれないのかを考えるときにも、エメロードとの秘密の関係が大きく影響しています。
アルシオーネがザガートを慕うようになった背景や、原作と旧TVアニメで異なる最後については、アルシオーネの正体・ザガートとの関係と最後で詳しく解説しています。
なぜ魔法騎士を抹殺しようとしたのか
ザガートの行動でも特に大きな疑問になるのが、光・海・風の魔法騎士を執拗に狙った理由です。
ザガートはアルシオーネやアスコットたちへ命令し、光たちが魔法騎士として成長し、使命を果たすことを阻止しようとします。
2026年版TVアニメの公式紹介でも、ザガートは魔法騎士たちの抹殺を指示する人物として紹介されています。
しかし魔法騎士が招喚された本当の理由を知ると、ザガートが彼女たちを止めようとした意味が分かります。
光たちは、「ザガートに捕らわれたエメロード姫を救うために呼ばれた」と考えています。
ところが、エメロードが魔法騎士を呼んだ本当の目的は、ザガートを倒して自分を救出してもらうことではありませんでした。
ザガートへの愛によって柱として祈り続けられなくなった自分自身を終わらせ、セフィーロを救ってもらうためだったのです。
つまり魔法騎士が使命を果たせば、エメロードは生き続けることができません。
ザガートから見れば、光たちは愛するエメロードの命を奪う使命を持って現れた存在でもありました。
⚔️ ザガートが魔法騎士を止める理由
- エメロードがザガートを愛する
- 柱として世界だけのために祈れなくなる
- セフィーロが崩壊へ向かう
- エメロードが異世界から魔法騎士を招喚する
- 魔法騎士が使命を果たせばエメロードの命は終わる
- ザガートはエメロードを失いたくない
- そのため魔法騎士を使命達成前に止めようとする
こうして見ると、光たちとザガートは単純な「正義と悪」だから戦ったわけではありません。
セフィーロを救うためにエメロードの願いをかなえる魔法騎士と、世界を敵に回してでもエメロードを生かしたいザガート。
両者の願いが同時には成立しないからこそ、最後には戦うしかなかったのです。
ザガートとエメロードの結末|強さ・ランティスとの関係と最後
📌 ここでのポイント
- ザガートは第一部最終局面で光たちと直接戦う
- 強大な魔力を持つ第一部最大の敵
- ランティスはザガートの実弟
- ザガートの死がエメロードとの最終局面につながる
- 悪役というより柱制度の犠牲者の一人としても読める
ザガートはどれくらい強い?第一部最大の敵
ザガートは悲劇的な恋愛関係だけでなく、戦闘面でも非常に強力な人物です。
原作第3巻の公式紹介でも、成長した光・海・風が最後に挑む「最強の敵ザガート」として位置づけられています。
物語序盤のザガートは、自ら前線に出続けるのではなく、アルシオーネ、アスコット、カルディナ、ラファーガたちを魔法騎士のもとへ送り込みます。
そのため、序盤だけではザガート本人がどこまで強いのか分かりにくくなっています。
しかし光たちがすべての魔神を目覚めさせ、ザガートのもとへたどり着くと、ついに本人との直接対決が始まります。
原作ではザガートも自ら生み出した魔神に乗り、レイアース・セレス・ウィンダムを操る三人の魔法騎士を迎え撃ちます。
光・海・風は旅の途中で武器と魔法を成長させ、伝説の魔神まで手に入れています。
それでもザガートは第一部最後の壁として立ちはだかるため、神官として極めて高い魔力を持つ人物であることが分かります。
レイアースに登場する他の人物も含めて強さを比較したい方は、『魔法騎士レイアース』最強キャラランキングも参考にしてください。
ランティスはザガートの実弟
ザガートには、ランティスという実の弟がいます。
ランティスは第二部から本格的に登場し、剣術と魔法の両方を使うセフィーロ唯一の魔法剣士として描かれる人物です。
容姿も兄ザガートによく似ています。
そのため第一部でザガートを倒した光たちにとって、ランティスとの出会いは非常に複雑です。
特に光は、自分たちがランティスの兄を倒した事実を強く意識します。
一方のランティスは、事情を知らないまま魔法騎士として戦うしかなかった光たちを、単純に兄の仇として憎む人物ではありません。
むしろ兄弟をつなぐ大きなテーマになっているのが、セフィーロの柱制度です。
ザガートはエメロードを愛し、彼女一人を犠牲にして世界を支える仕組みと結果的に衝突しました。
そしてランティスもまた、世界のすべてを一人の柱へ背負わせる仕組みに疑問を持っています。
方法や立場は異なりますが、ザガートとランティスの物語はどちらも、「セフィーロはこのまま柱制度に依存してよいのか」という第二部の大きなテーマへつながっています。
ランティス自身の正体や強さ、光との関係については、ランティスの正体・強さと光との関係で詳しく解説しています。
ザガートの最後|光・海・風との決戦で死亡する
第一部終盤、すべての魔神を目覚めさせた光・海・風は、ついにザガートのもとへたどり着きます。
この時点でも三人は、「ザガートを倒せばエメロード姫を救える」と信じています。
光たちは自分たちが招喚された本当の理由も、エメロードとザガートが愛し合っていることも知らないまま旅を続けてきたからです。
そして激しい戦いの末、光・海・風はザガートを倒します。
しかし、倒せばすべてが解決すると思われていた物語は、ここで大きく反転します。
救われるはずだったエメロードは、ザガートの死を喜びません。
それどころか、愛する人を奪われた悲しみと怒りによって魔法騎士へ敵意を向けます。
ここで初めて、光たちはエメロードが本当に愛していた相手がザガートだったことを知ります。
同時に、ザガートがなぜ命懸けで魔法騎士を止めようとしたのかもつながります。
ザガートは自分が生き残るためではなく、最後までエメロードの命を守るために戦っていたのです。
そしてザガートを失ったエメロードとの対峙を通じ、光・海・風は初めて自分たちに課せられた本当の使命を知ることになります。
自分たちが救おうとしてきたエメロードこそが、自分自身を終わらせるために魔法騎士を招喚していたという真実です。
第一部冒頭で示された「悪いザガートを倒して、捕らわれたエメロード姫を救う」という構図が、ここで完全にひっくり返ります。
敵だと思っていたザガートはエメロードを生かそうとし、救うべき姫だと思っていたエメロードは自分を終わらせるために魔法騎士を呼んでいた。
この反転こそ、『魔法騎士レイアース』第一部を強く印象づける最大の仕掛けです。
ザガートは本当に悪者だったのか
では、ザガートは結局「悪者」だったのでしょうか。
私は、単純に善人とも悪人とも言い切れない人物だと感じます。
ザガートはエメロードを守るためとはいえ、光たちの命を狙い、周囲の人物も戦いへ巻き込んでいます。
また、柱であるエメロードの祈りが失われれば、セフィーロ全体が崩壊へ向かうことも無視できません。
その意味で、ザガートの行動によって多くの人々が危険にさらされたことまで正当化することはできないでしょう。
一方で、その目的は富でも権力でも世界征服でもありません。
ザガートが望んだのは、エメロードが世界を維持するためだけに自分の幸福を捨てるのではなく、一人の女性として生きられることだったと見ることができます。
💡 私が考えるザガートという人物
ザガートは「世界より愛する一人を選んだ人物」と考えると分かりやすいでしょう。その選択がセフィーロ全体の幸福と両立しなかったため、物語では光たちの敵になりました。しかし同時に、柱制度が抱える矛盾を最初に浮かび上がらせた人物でもあります。
ザガートの問題を突き詰めていくと、「なぜエメロード一人が、世界全体のために自分の人生を犠牲にしなければならないのか」という疑問へ行き着きます。
これはそのまま、第二部で光たちが向き合う「柱制度をこのまま残すべきなのか」という問題につながっていきます。
ザガートは第一部で死亡しますが、彼とエメロードの悲劇が投げかけた問いは、第二部になっても終わっていないのです。
原作と旧TVアニメでは第二部の展開にも違いがあります。各媒体で人物や結末がどう変わるのか確認したい方は、2026年版・原作・旧アニメの違いを比較した記事も参考にしてください。
この記事の総括
✅️ ザガートの正体まとめ
- ザガートはエメロード姫を守る神官(ソル)だった
- エメロード姫とは互いに愛し合っていた
- セフィーロ征服が本当の目的ではない
- 守りたかったのはエメロード自身
- 魔法騎士を狙ったのはエメロードの命を守るため
- アルシオーネから深く慕われている
- 第一部最大の敵として強大な力を見せる
- ランティスという実弟がいる
- 最後は光・海・風との戦いに敗れて死亡する
- ザガートの死が第一部最大の真実へつながる
『魔法騎士レイアース』のザガートは、物語序盤だけを見ると、エメロード姫を幽閉し、セフィーロの崩壊を招いた典型的な悪役に見えます。
しかし、その正体はもともとエメロードを守る神官(ソル)でした。
そしてエメロードとは敵対していたのではなく、互いに愛し合っていました。
二人を追い詰めたのは、エメロードが普通の女性ではなく、祈りによってセフィーロ全体を支える「柱」だったことです。
柱には世界のためだけに祈り続けることが求められるため、ザガートを愛したエメロードは、一人の女性としての感情と柱としての使命を両立できなくなりました。
そしてエメロードは、自分自身を終わらせてセフィーロを救うため、異世界から光・海・風を魔法騎士として招喚します。
その真実を知るザガートにとって、魔法騎士はエメロードを助ける勇者ではありません。
使命を果たせば、愛するエメロードの命を終わらせてしまう存在だったのです。
だからこそザガートは光たちを止めようとし、最後には自ら第一部最大の敵として魔法騎士と戦いました。
ザガートは世界よりもエメロード一人を選びました。
セフィーロ全体から見れば、その選択によって世界は危機へ向かったため、決して何も問題がなかったとはいえません。
それでも、一人の女性として幸せになることさえ許されないエメロードを間近で見ていたザガートにとって、世界を敵に回してでも守りたいものがあったのでしょう。
私は、この「世界を救うこと」と「愛する一人を救うこと」が同時には成立しないという構図こそ、ザガートとエメロードの物語が強く印象に残る理由だと感じます。
最初は「倒すべき敵」に見えるザガートも、第一部の真実を知った後に読み返すと、その言葉や行動の意味がまったく違って見えてきます。
2026年版TVアニメから初めて『魔法騎士レイアース』に触れる方も、旧TVアニメや原作を知っている方も、「ザガートは何を守ろうとしているのか」という視点で物語を見てみてください。


